大和社会保険労務士事務所

お知らせ

障害年金がもらえない(受給できない)ケースについて

2022.03.30

①20歳から初診日までの年金保険料の納付が足りない場合

障害年金の受給条件の一つに、「保険料の納付要件を満たしていること」というものがあります。
具体的には、初診日の前日において、初診日がある月の2カ月前までの被保険者期間で、国民年金・厚生年金・共済年金の被保険者期間を合わせて、納付済み期間が3分の2以上あること、となっています。(免除期間は、納付済期間とみなされます)

たとえば、令和3年5月25日に初診日がある場合、20歳から令和3年3月までの期間の保険料納付済み月数が、令和3年5月24日までに、3分の2以上あればよいのです。

特例

上記の条件を満たさない場合でも、特例に該当すれば大丈夫です。
その条件は「初診日がある月の2カ月前までの直近1年間に、保険料の未納機関がないこと」です。

たとえば、令和3年5月25日に初診日がある場合、令和2年4月~令和3年3月までの間に未納機関がなければよいです。

例外

・その1 初診日が20歳前の場合
20歳前は、年金保険料を支払う義務がありませんので、保険料納付要件は該当しません。
その代わり、所得が年額で3,604,000円以上になると半額が支給停止になり、4,621,000以上になると、全額支給停止になります。
※扶養親族がある場合は、扶養親族の人数と内容によって加算した額になります。

・その2 社会的治癒を申し立てて、認められた場合。
社会的治癒は、別途ご説明します。

②初診日の証明が取れない時

初診日とは、「その障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日」のことを言います。整体や接骨院はダメです。

その初診日の証明を医師に書いてもらわなければいけないのですが(その用紙を「受診状況等証明書」と言います)、カルテの保存期間が5年というところが多いので、5年以上前の初診日の場合は、書いてもらえないことがあります。
また、病院が廃院になっている場合もあります。

病院によっては、カルテの保存が10年というところや、永久保存というところもありますので、5年以上たっているからとあきらめずに、まずは病院に問い合わせをしてみてください。
カルテの保存の都合で障害年金が請求できないということは理不尽ですので、以下のように解決策が設定されています。


解決策

①救済措置として「第三者証明」というものを、原則として2人の三親等以外の第三者に書いてもらうという方法が作られています。

第三者証明とは、名前の通り三親等以外の第三者で、初診のことを知っている人(見たり聞いたりして)に、初診の時期、病院名、初診当時の様子を書いてもらうものです。
所定の用紙があり、年金事務所の窓口でもらえます。年金機構のホームページからダウンロードもできます。

ただし、初診日が20歳前にある場合は、「第三者証明」だけでいいのですが、、20歳以降になると、「第三者証明+参考となる資料」が必要になります。

「参考となる資料」とは、診察券や病院の通院記録、お母さんの日記が認められたこともあります。資料は決まっていないので、初診日の証拠となるものがあったら、大丈夫です。私がやった例で珍しいものとしては、ご本人のお母様が、市役所の年金の窓口にお子さんのことを相談に行って、その時に初診日と病院名を話していたのが市役所の記録に残っていて、それが認められた、ということがありました。

②初診日の後の病院で、5年以上前に初診日のことを話していて、その病院のカルテに核かかれていれば、それも初診日の証拠として認められます。その場合は、第三者証明は不要です。

③老齢年金を繰り上げている場合

老齢基礎年金を繰り上げている場合は、事後重症による障害年金は請求できません。
ただし、障害認定日の請求は、できるケースがあります。

請求可能なケース

①初診日が60歳前の被保険者期間中にある「障害認定日請求」

②初診日が60歳以上65歳未満の被保険者期間中にある「障害認定日請求」

③初診日が60歳以上65歳未満で被保険者期間中でないが、障害認定日を過ぎてから繰上げをした場合の「障害認定日請求」

④初診日が繰上げ請求後だが、第2号被保険者期間(厚生年金・共済年金)中である場合の「障害認定日請求」

請求できないケース

初診日が60歳以上65歳未満で被保険者期間中でない場合。

請求できる場合でも「障害認定日請求」だけですので、繰上げは慎重にしていただきたいと思います。