大和社会保険労務士事務所

お知らせ

傷病手当金と雇用保険と障害年金

2014.07.09

 病気や怪我で会社を辞めなければならなくなった時、一番経済的な心配がなくなる方法は、どういうものでしょうか?

 

 まず、会社を辞める前に、傷病手当金を受けておいてください。

 

 会社を辞める前に受けていれば、辞めた後も、受け始めてから1年6カ月までの間は、傷病手当金が受けられます。

 

 退職後会社から離職証明書が届いたら、なるべく早めにハローワークに行って、傷病手当金が受けられる間、失業保険の受給を延長する手続きをしてください。

 

 延長の手続きをしないと、雇用保険は支給日数がどんどん消えていき、場合によっては受けられなくなってしまいます。

 

 手続きをしておけば、傷病手当金の受給が終わったら、雇用保険の基本手当が受けられます。

(障害者枠等での求職の申し込みは必要です)

 

 傷病手当金を受けている間に、障害年金の請求の手続きを始めてください。

 

 傷病手当金は、障害年金と相殺されますが、雇用保険の基本手当(失業手当)は、障害年金を受けていても、全額出ます。ただし、全く働けない状態だと失業保険は出ません。

 

 障害年金は、請求準備に1か月から3か月くらいかかります。

 

 請求を出してから決定までまた1か月から3か月かかり、さらに決定から年金が振り込まれるまで1・2か月かかります。

 

 傷病手当金や雇用保険が終わりそうになってから、障害年金のご相談にみえる方が時々いらっしゃいますが、そうなると気持ちがとても焦ってしまいますし、実際に生活が困窮してしまいます。

 

 この順番を忘れずに、早めの対策をすることが大事です。

 

 

 

記事監修
この記事を書いた人

吉成玲子

職業:大和社会保険労務士事務所 代表社労士

所属:埼玉県社会保険労務士会、障害年金法研究会

27年の銀行勤務を経て、2009年に社会保険労務士として開業。 障害年金の相談員としての経験を経て、2012年より障害年金専門社労士として活動開始。相談件数1000件以上、裁定請求300件、審査請求20件、訴訟補佐人1件(勝訴)の実績を持ち、障害年金受給後のサポートも行い、多数の研修会やセミナーで登壇も行っています。