大和社会保険労務士事務所

お知らせ

知的障害の20歳までの遡及請求について

2015.12.21

知的障害で障害年金を受けられるということは、以前はあまり知られていなかったので、30歳、40歳になってから、親御さんが請求されることが多いです。

 

その場合、他に病気がない方は、病院に通っていないので、20歳当時の診断書がとれないということになります。

 

でも、知的障害は生まれたときからの障害ですから、今障害があるのに20歳当時は障害がなかった、ということは考えにくいですよね。

 

そこで、従来のマニュアルでは、「診断書に基づき認定することが原則であるが、知的障害の現症状から障害認定日の状態等が明らかに判断できる場合びあっては、遡及して差し支えない」とされています。

 

けれど、資料をつけても、これがなかなか認められないのが現状です。

 

マニュアルが審査官に徹底されていないのかどうかは、わかりませんが。

 

普通に考えて、小さい頃から特別学級に通っていて、30歳、40歳の現在特に脳の病気もしないのに、知的障害であったら、20歳の時も障害の状態であったと考えられると思うのですが。

 

障害認定は、素直に判定してほしいものです。

記事監修
この記事を書いた人

吉成玲子

職業:大和社会保険労務士事務所 代表社労士

所属:埼玉県社会保険労務士会、障害年金法研究会

27年の銀行勤務を経て、2009年に社会保険労務士として開業。 障害年金の相談員としての経験を経て、2012年より障害年金専門社労士として活動開始。相談件数1000件以上、裁定請求300件、審査請求20件、訴訟補佐人1件(勝訴)の実績を持ち、障害年金受給後のサポートも行い、多数の研修会やセミナーで登壇も行っています。