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老齢年金支給開始75歳説について

2018.01.18

 「老齢年金の支給開始が75歳になる?」という話が、巷に流れているようです。

 テレビなどでも話題にしていますね。

 

 平成29年7月に発表された内閣府主催の「高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会」の報告書の中に、「繰り下げ年齢も現行の70歳からもっと下に行ってもいいのではないか、つまり、75歳とか、そのように延ばしてもよいのではないか」という発言があったことがきっかけのようです。

 

これは、まだ1委員の発言であり、なんの決定でもありませんし、まして「75歳から支給開始にする」という発言でもありません。

 

老齢年金は、原則として65歳が支給開始ですが、60歳からの開始に繰上げすることもできますし、70歳まで繰り下げすることもできます。

60歳から受け取ると、65歳から受け取る金額より30%少なくなり、70歳から受け取ると42%多くなります。

 

この70歳という繰り下げの年齢を「75歳まで延ばしてもよいのではないか」という意見です。

 

もし、この意見が実際に行われるようになったとしても、75歳まで延ばせる経済的にも健康状態も自信のある人がやればいいだけの話です。

老齢年金を受け取る年齢が75歳になるという話ではありませんので、とりあえずはご安心いただいて大丈夫です。

 

 

 

 

記事監修
この記事を書いた人

吉成玲子

職業:大和社会保険労務士事務所 代表社労士

所属:埼玉県社会保険労務士会、障害年金法研究会

27年の銀行勤務を経て、2009年に社会保険労務士として開業。 障害年金の相談員としての経験を経て、2012年より障害年金専門社労士として活動開始。相談件数1000件以上、裁定請求300件、審査請求20件、訴訟補佐人1件(勝訴)の実績を持ち、障害年金受給後のサポートも行い、多数の研修会やセミナーで登壇も行っています。